整体院の開業時、ホームページに先に載せる情報はどれか
予約前に見られる項目から優先順位を決める
森啓亮(代表) / CRE=COMSENCE(クリコムセンス)
整体院の開業でホームページにまず載せるなら、料金、所要時間、予約方法と営業時間、場所と駐車場、施術者の顔写真と経歴、施術の流れの6つから選ぶのがよいと考えています。整体院は中の様子が外から見えないため、予約前に確認されるのは雰囲気よりも「行っても大丈夫か」を判断できる事実の情報です。コンセプトや施術理論は、この6つが揃った後に足すほうが無理がありません。
整体院を探す人は予約前に何を見ているか
整体院を予約する前に確認されているのは、料金・所要時間・予約の取り方・場所と駐車場・施術する人がどんな人か、という具体的な事実が中心だと考えています。デザインの好みよりも、初めて行く不安を解消できるかどうかが先に見られている印象があります。
整体院は、行ってみるまで中の様子が分からないお店だと思っています。飲食店なら外から席が見えますが、整体院は扉の向こうが見えません。だから、予約前にホームページで確認されるのは「雰囲気」より先に、行っても大丈夫かを判断できる事実の情報になりやすいと感じています。
私が制作の打ち合わせでうかがう限り、次のような点が確認されているようです。
- いくらかかるか(初回料金、追加費用があるかどうか)
- どれくらい時間がかかるか(60分なのか30分なのか、着替えの時間を含むのか)
- 今日や明日に予約が取れるか、予約は電話かネットか
- 場所と駐車場(車で行けるか、冬に停められるか)
- 誰が施術するのか(顔写真、経験、資格の有無)
- 服装や持ち物(着替えの貸し出しがあるか)
逆に、開業前の段階で用意しにくい口コミや実績は、最初から揃っていなくても予約の判断は成り立ちます。私の見てきた範囲では、この「事実の情報」が欠けているときに、電話で同じ質問が繰り返される形で手間として跳ね返ってきます。
開業時に先に載せる情報はどれを選ぶか
整体院の開業時にまず載せる情報として私がおすすめしているのは、料金、所要時間、予約方法と営業時間、場所と駐車場、施術者の顔写真と経歴、施術の流れの6項目です。コンセプトや施術理論の詳しい説明は、この6つが揃った後に足すほうが順序として無理がないと思っています。
優先順位をつける基準は、「予約するかどうかの判断に直接関わるか」「今日の自分が書けるか」の2つだと考えています。この2つを満たす項目から並べると、次のようになります。
- 料金 — 初回料金と、延長や追加の有無まで。ここが曖昧だと最初の1回が選ばれにくくなります
- 所要時間 — 施術時間と、来院から退店までの目安。仕事の合間に来る方の判断材料になります
- 予約方法と営業時間 — 受付時間、定休日、当日予約が可能かどうか
- 場所と駐車場 — 地図、最寄りの停留所、駐車できる台数。冬の路面状況に触れる案内があると親切です
- 施術者の顔写真と経歴 — 誰が体に触れるのかが分かることが、開業直後は一番の安心材料になりやすいと思っています
- 施術の流れ — 受付、カウンセリング、施術、会計という順番を短く書くだけでも不安が減ります
ここで一つ慎重に扱いたいのが施術内容の説明です。整体・整骨・鍼灸などは、施術者が持つ資格の種類によって名乗れる表現や広告として書ける範囲が変わることがあります。2026年9月時点でも取り扱いは分野ごとに異なるため、効果の表現をどこまで書けるかは、所轄の保健所や広告表示に詳しい専門家にご確認いただくのが確実です。私の立場では「保証できない」と申し上げるしかない領域です。
写真は院内と施術風景のどちらを優先するか
開業前の整体院では、施術風景よりも院内の写真を先に揃えることをおすすめしています。院内写真は撮影の許可取りが不要で、清潔さや個室かどうかという実際の不安に答えられるためです。施術風景は、掲載の許可と表現の注意が必要になるため後回しでも構わないと思っています。
写真: 院内の写真の場合
- 入口、受付、施術スペース、洗面所あたりを明るい時間に撮る
- 人物が写らないため掲載の許可を取る相手がおらず、開業前に揃えやすい
- 「清潔かどうか」「密室で一対一か、仕切りがあるか」という不安に直接答えられる
写真: 施術風景の場合
- お客様が写る場合は、撮影と掲載の許可を書面で残しておく必要がある
- 体に触れている場面は、施術内容の説明と受け取られる可能性があるため、添える文章に注意する
- スタッフや家族に協力してもらう場合は「イメージです」と明記する
開業前の準備としては、院内写真を先に揃え、施術風景は開業後に余裕ができてから足す流れが現実的だと思っています。
技術的な補足を一つ。整体院の写真は室内で撮ることが多く、明るく撮ろうとして画像のサイズが大きくなりがちです。私が実装するときは、表示するサイズに合わせて画像を書き出し、画面の下のほうにある写真は後から読み込む設定にしています。写真の枚数を増やすほどスマートフォンでの表示は重くなるので、載せる枚数を決めるところまでが制作側の仕事だと考えています。
予約の受け口は電話とネットのどちらを目立たせるか
整体院の予約の受け口は、電話とネット受付の両方を置き、どちらを目立たせるかを来院層と施術中の電話対応の可否で決めるのがよいと考えています。一人で施術している場合、施術中の電話に出られない時間が長いほど、ネット受付やLINEの比重を上げる意味が大きくなります。
判断の目安は次のように考えています。
- 施術中に電話に出られない時間が1日のうち長い → ネット予約またはLINEでの受付を用意する価値が高い
- 年配の方の来院が多く見込まれる → 電話番号を各ページの見やすい位置に置く。スマートフォンで番号を押すとそのまま発信できる形にしておく
- 予約枠の管理を自分の手帳でやりたい → 空き枠の自動連携より、まずはフォームやLINEで希望日時を受け取る形から始める
- 開業直後で予約数が読めない → 受付手段を増やすより、受け取った予約に確実に気づける通知の仕組みを先に整える
実務で一番困るのは、受付手段が増えて見落としが起きることです。私が作るときは、フォームからの送信をメールとLINEの両方に通知し、管理画面の受信箱にも残る形にしています。当社のホームページでは自社開発のCMSでこの受信箱と通知を標準にしていますが、方法は何でも構いません。大切なのは、届いた予約が一箇所に集まり、返事をしたかどうかが後から分かることだと思っています。
また、営業時間や定休日は、ホームページとGoogleの地図情報の両方に出ます。私は営業時間を検索エンジンが読み取れる形式(構造化データ)でも記述しますが、記述しても表示が保証されるわけではないため、地図側の情報と食い違わないよう揃えておくことを重視しています。
公開後、最初に続ける更新はどれか
整体院の開業後にまず続けたい更新は、臨時休業と営業時間の変更、そして電話で実際に聞かれた質問への追記です。この2つを自分で直せる状態にしておくことが、開業直後の問い合わせ対応の負担を軽くすると思っています。
- 公開の週に、臨時休業と営業時間の変更を自分で直せるか試す。実際に一度更新してみて、手順が分からなければ制作した人に聞き直す
- 予約が入ったとき、通知がどこに届くかを自分の端末で確認する。迷惑メール扱いになっていないかもここで見る
- 最初の1か月は、電話で聞かれた質問をメモしておく。同じ質問が2回来たら、その答えをホームページに書き足す
- 写真を1枚ずつ足していく。開業前に撮れなかった施術風景や、季節で変わる院内の様子など
- 余裕が出てきたら、施術の考え方やお客様の声を追加する
この順番にしている理由は、開業直後に増えるのは「問い合わせ対応の手間」だからです。更新の練習を後回しにすると、営業時間を変えるだけで制作会社に依頼する形になり、冬の急な休業のように急ぎの変更に間に合わなくなります。
私は業務システムの開発を本業にしてきたので、使う人が迷わない画面と、入力したデータが消えない設計を大事にしています。ホームページも同じで、公開後に自分で触れる状態にして渡すところまでが制作だと考えています。もし今の整体院のサイトが自分で直せない形になっている場合は、作り変えの前に「どこを自分で直したいか」を書き出してみてください。当社では相談をいただいた時点で先に草案をお見せしていますので、判断材料の一つとしてご利用いただければ幸いです。


