シークレットモード, プライバシー

シークレットモードは、何を隠して、何を隠せないのか

「履歴が残らない」の正確な範囲

シークレットモードは、何を隠して、何を隠せないのか

シークレットモードは、何を隠して、何を隠せないのか —「履歴が残らない」の正確な範囲 ブラウザのシークレットモード(プライベートブラウズ)。 「これを使えば匿名になれる」 と思っている方が多いのですが、実際に隠せる範囲はかなり限定的です。 正確なところを説明します。 シークレットモードが隠してくれるのは、あなたの端末の中の痕跡だけです。 閲覧履歴、検索履歴、Cookie、入力フォームの記録が、 ウィンドウを閉じたときに端末に残らない。 つまり 「同じ端末を使う他の人」 に見られないようにする機能です。 家族と共有しているパソコンでプレゼントを探す、共用PCで一時的にログインする——本来はそういう用途のための道具です。 一方で、端末の外には普通に痕跡が残ります。 接続しているネット回線の事業者や、会社・学校のネットワーク管理者からは、どこに接続したかが見えます。 訪問先のサイトからも、あなたのアクセスは通常どおり見えています。 そして当然ですが、シークレットモード中にサービスへログインすれば、そのサービスはあなたが誰かを完全に把握します。 ログインした時点で「匿名」は終わりです。 まとめると、シークレットモードは 「端末に残さない」 機能であって、 「ネット上で見えなくなる」 機能ではありません。 ブラウザの起動画面にも実は同じ趣旨の注意書きが表示されているのですが、読まれないまま「匿名になれる魔法」のイメージだけが広まった、というのが実情です。 道具は、できることの範囲を知って使うのが一番安全です。 共用端末では有効、匿名化の道具としては誤解。 この線引きだけ覚えておいてください。