業種別のホームページ小売店

小売店のホームページ作り変えで、通販をせずに来店につなぐ情報とは

商品を売る画面より先に、来店前に確かめられる情報を整える

森啓亮(代表) / CRE-COMSENCE(クリコムセンス)

ネット通販をしない小売店がホームページを作り変えるときは、商品を1点ずつ売るための画面より先に、「今日開いているか」「どこにあるか」「何を扱う店か」が分かる情報を載せ直すのが先だと考えています。取扱ブランドやカテゴリの一覧、在庫と取り寄せの扱い、来店しなくても相談できる窓口。この3つが揃っていれば、商品ページを全部作り込まなくても来店の判断材料になります。

🔍 来店前のお客様は、小売店のサイトで何を見ているか

実店舗の小売店のサイトで、来店前のお客様が確かめているのは、商品そのものよりも「今日開いているか」「どこにあるか」「どんな物を扱う店か」の3点だと私は見ています。通販をしない店ほど、この3点が最初に目に入る作りかどうかが大切だと思っています。

🔍 私がお店のサイトを作るとき、最初に整理するのはこの5つです。

  • 営業時間と定休日 — 今日開いているかどうかが分かる形になっているか。年末年始や臨時休業の扱いも含めて書きます。
  • 場所と駐車場 — 住所だけでなく、駐車場が何台分でどこにあるかまで。初めての人はここで迷います。
  • 何を扱っている店か — 取扱ブランドやカテゴリの一覧です。「自分の探している物がありそうか」の判断材料になります。
  • 価格帯の目安 — 全商品の価格でなくてよく、「おおよそいくらくらいの店か」が伝わるだけで入りやすさが変わります。
  • 店の様子が分かる写真 — 外観と店内です。外観写真は、通りから見たときに同じ景色で見つけられる角度で撮ります。

作り変えの相談でよくあるのが、トップページに大きな商品写真が並んでいるのに、営業時間が一番下に小さく載っているという形です。

見た目は整っていても、来る前の人が必要とする順番にはなっていません。

📝 通販をしない店が、作り変えで載せ直す情報とは

通販をしない小売店が作り変えで載せ直すべきなのは、「取扱商品の範囲」「在庫や取り寄せの扱い」「来店しなくても相談できる窓口」の3つだと考えています。商品を1点ずつ売るための情報ではなく、来店の判断と、来店前の問い合わせを受けるための情報です。

✅ 作り変えのときに、次の基準で載せる情報を決めています。

  • 取扱ブランド・カテゴリの一覧があるか — 「◯◯を置いている店」と検索で探す人に向けた、もっとも基本的な情報です。取扱をやめたブランドが残っていないかも同時に確認します。
  • 在庫の有無を断定していないか — 在庫数をリアルタイムで出せない以上、「在庫あり」と書き切ると来店後の行き違いが起きます。「お取り寄せ可」「お問い合わせください」の形にしておくほうが安全です。
  • 取り寄せ・お直し・修理などのサービスが書かれているか — 小売店の強みは、売るだけでなく相談に乗れることにあります。ここが書かれていないサイトは多いと感じます。
  • 来店しなくても聞ける手段があるか — 電話番号に加えて、LINEやメールフォームなど、営業時間外でも送れる窓口を1つ置きます。
  • 店主や店の成り立ちが分かる文章があるか — 価格では比べにくい小さな店ほど、誰が選んだ商品なのかが判断材料になります。

2026年10月時点で私が作り変えのご相談を受けるときも、まずこの5つが今のサイトにあるかを一緒に見るところから始めています。

📦 商品が多い店は、商品ページをどう整理するか

取扱商品が多い小売店は、全商品を載せるか、代表商品に絞って「取扱の範囲」を示すかのどちらかを選ぶことになります。更新を自分で続けるなら、私は後者をおすすめすることが多いです。

どちらが良いかは、商品の入れ替わりの速さで決めるのが現実的だと思っています。

項目「更新の手間」: 全商品を載せる場合は、入荷・完売のたびに作業が発生します / 代表商品に絞る場合は、季節ごとの入れ替えで足ります。

項目「向いている店」: 全商品を載せる場合は、定番品が中心で入れ替わりが少ない店 / 代表商品に絞る場合は、仕入れが都度変わる店やセレクト型の店。

項目「古くなったときの影響」: 全商品を載せる場合は、売り切れ商品が残ると問い合わせ時の行き違いにつながります / 代表商品に絞る場合は、「現在の取扱の一例です」と書いておけば影響が小さくなります。

項目「検索からの入口」: 全商品を載せる場合は、商品名で検索した人が入ってくる可能性があります / 代表商品に絞る場合は、ブランド名やカテゴリ名の一覧ページが入口になります。

⚠️ 作る側として気をつけているのは、商品ページのURLの扱いです。

商品を消すたびにページごと削除すると、チラシや他サイトから来た人がエラー画面に当たります。関連するカテゴリのページへ案内するなど、消した後の行き先まで決めてから削除するようにしています。

🔄 作り変えた後、情報を古くしないために決めること

作り変えた後に情報を古くしないためには、公開前に「更新する場所」「更新する人」「更新のきっかけ」の3つを決めておくことが要ると考えています。更新できる機能があるかどうかより、誰がいつ触るかを先に決めるほうが実際には効きます。

  1. 更新する場所を3つまでに決める。お知らせ、営業時間、おすすめ商品など、触る場所を限定します。全部を直せる状態より、確実に直せる場所が決まっているほうが続きます。
  2. 誰が更新するかを1人決める。店主でも従業員でも構いませんが、作り変えの打ち合わせの時点で決めておくと、画面の作り方もその人に合わせられます。
  3. 更新のきっかけを店の予定に紐づける。入荷日、セール前、年末年始の営業案内など、もともとある予定に合わせると「書くことがない」状態になりにくいです。
  4. 操作の手順を紙かPDFで残す。公開時に操作資料をお渡しするのは、担当者が代わっても同じ手順で続けられるようにするためです。
  5. 公開後1か月で一度見直す。実際に更新してみて面倒だった場所があれば、そこは作り方を変えたほうが早いです。

📱 当社の場合は、自社開発のCMS「UpNote」を標準で載せていて、LINEからお知らせを投稿することもできます。レジ周りで手が離せない小売店では、パソコンを開かずに済む形が現実的だと考えているからです。

作り変えをお考えでしたら、ご相談いただければ先に草案をお作りしてお見せしています。

よくある質問

Q.ネット通販は後から追加できますか?
A. 後から追加することは技術的に可能ですが、作り変えの時点で「将来やるかもしれない」とだけでも伝えておくと移行が楽になります。商品データの持ち方や、商品ページのURLの付け方を通販を見据えた形にしておけるからです。何も伝えずに作ると、後から商品情報を一から入力し直すことになりやすいです。
Q.仕入れ先メーカーの商品写真を自店のサイトに載せてよいですか?
A. 仕入れ先やメーカーの商品写真は、取引先から利用の許諾を得ている場合に限って使えると考えてください。販売店向けに画像素材を提供しているメーカーもありますが、利用範囲(自社サイト可か、加工可か)が決められていることが多いです。判断に迷う写真は、店頭で自分で撮り直したほうが確実ですし、店の雰囲気も伝わります。
Q.商品の入れ替わりが多い店は、どこまで更新すべきですか?
A. 入れ替わるたびに全部直す必要はないと思っています。更新するのは「取扱ブランド・カテゴリの一覧」と「今月のおすすめ」の二か所に絞り、個別商品の詳細は定番品だけ残す形にすると負担が続きません。取扱をやめたブランドだけは早めに消すほうが、来店後の行き違いを防げます。
Q.駐車場や地図の案内は、地図アプリに任せてよいですか?
A. 地図アプリ側の情報は整えたうえで、自店のサイトにも駐車場の台数・位置・近隣のコインパーキングを文章で書いておくことをおすすめしています。地図アプリは場所は示せますが、「店の裏に3台」「冬季は除雪で2台まで」といった事情までは伝わりにくいためです。北海道では冬の駐車条件が変わる店も多いので、その一文があると来店前の不安が減ります。