葬儀社のホームページ作り変え、急ぎと事前相談どちらを主役にするか
深夜に探す方と、備えて調べる方。両方に届く構成の考え方
森啓亮(代表) / CRE-COMSENCE(クリコムセンス)

葬儀社のホームページを作り変えるときは、急ぎで探しているご家族を主役に置き、事前相談を独立した二つ目の入口として並べる形が収まりやすいと考えています。最初の画面で、つながる連絡先と受付時間、対応エリア、費用のおおよその幅を確認できるようにし、その下に事前相談・式場見学・資料請求の入口を分けて置く構成です。
🔍 急ぎの依頼と事前相談、どちらを主役にするか
葬儀社のホームページを作り変えるなら、急ぎで探しているご家族を主役に置き、事前相談はトップページ内の二つ目の入口として独立させる形が、多くの葬儀社さんに収まりやすいと私は考えています。両方を同じ大きさで並べると、急いでいる方が連絡先を見つけるまでに迷ってしまうためです。
どちらを主役にするかは、次の点で判断できると思っています。
- 直近1年のご依頼が、深夜・早朝の電話から始まることが多いか。多いなら急ぎの方を主役に置くほうが自然です。
- 時間外にもつながる連絡先があるか。ない場合は、受付時間と時間外の案内を正直に書くほうが信頼につながります。
- 事前相談会や式場見学、会員制度など、事前の方に向けた具体的な受け皿があるか。あるなら独立した入口を作る価値があります。
- ご家族が「どなたが対応してくれるのか」を知りたがる地域性があるか。顔と名前が見えると、事前相談の問い合わせは入りやすくなります。
⚠️ 作る側の注意点として、電話番号は画像ではなく文字で入れ、スマホでそのまま発信できる形(tel リンク)にしています。画像のままだと、押しても電話がかからず、番号を書き写す手間が生まれます。
📞 深夜に探しているご家族は何を確かめているか
急ぎで探しているご家族が最初に確かめているのは、連絡先・対応エリア・搬送(お迎え)の可否・安置先・費用の目安の5点だと考えています。これらをトップページの最初の画面に、スクロールせずに読める形でまとめておくと、電話までの迷いが減ります。
私の見てきた範囲では、急いでいる方が最初の画面で確かめたいのは次の内容です。
- いますぐつながる電話番号と、その受付時間。かけた先が自社なのか、別の窓口なのかも書かれていると迷いません。
- 対応エリア。札幌市内のみか、近郊や道内の病院からの搬送も受けるのかを具体的な地名で書きます。
- 病院や施設からのお迎え(搬送)を先に頼めること。葬儀の内容が決まっていなくても連絡してよい、と一行あるだけで電話のハードルが下がります。
- ご安置できる場所があるか。自宅に戻せない事情のある方が、この点を探していることがあります。
- 費用のおおよその幅。金額が一切書かれていないと、電話をためらう方がいます。
📝 文章は短く、専門用語を避けてください。深夜に、ふだん見慣れない言葉を読み解く余裕のある方は多くありません。
💰 事前相談の方に、費用はどこまで見せるか
事前に備えて調べている方には、プランの総額だけでなく「そこに含まれないもの」を並べて示すのが、結果として問い合わせにつながりやすいと考えています。価格で比べられるのを避けて金額を伏せるより、範囲を明示するほうが安心して相談してもらえるためです。
料金の見せ方は、おおまかに二つの方向があります。
- プランの総額だけを載せる場合 — ひと目で比べやすく、事前相談の方には伝わりやすい形です。一方で「何が含まれているか」が分からず、問い合わせ時に説明をやり直すことになりがちです。
- 内訳まで載せる場合 — 祭壇、棺、寝台車、安置、人件費など、含まれるものを一覧にします。説明の手間は減りますが、更新が止まると古い金額が残り続けるため、更新のしやすさが前提になります。
- 含まれないものの扱い — 火葬料金や式場の使用料は、自治体や施設によって異なります。プランに含むのか別途なのかを明記しておくと、後の行き違いが起きにくくなります。
- 返礼品や飲食の扱い — 人数で変わる費用は「人数により変動」と書き、目安の単価を添えると親切です。
💰 費用に関する行き違いは、この分野で相談になりやすい部分だと聞いています。断定はできませんが、サイト上で含む・含まないを先に示しておくことは、双方にとって負担が軽くなる方法だと思っています。
📅 公開後に更新し続けるための決めごと
葬儀社のサイトは、公開後に自社で更新できるかどうかで価値が大きく変わります。訃報や会葬案内の扱い、冬季の受付体制、式場の写真の3つは、作り変えの設計段階で更新手段まで決めておくことをおすすめしています。
作り変えの打ち合わせでは、公開後の更新までを次の順で決めておくことをおすすめしています。
- 訃報・会葬案内を載せるかを決めます。載せる場合は、ご遺族の同意の取り方、掲載する項目、掲載を終える時期をあらかじめ決めておきます。
- 冬季の案内の置き場所を決めます。大雪で道路状況が変わる日や年末年始の受付体制を、トップページのお知らせ欄から自分で出せるようにしておきます。
- 式場や安置室の写真を撮り直します。外観は雪のある時期と無い時期の両方があると、冬に訪れる方が建物を見つけやすくなります。駐車場と入口の写真も有効です。
- 更新を誰が行うか決めます。スマホから短文を出せる形にしておくと、現場にいる方でも更新できます。当社の場合は自社開発のCMS「UpNote」を標準で付けており、LINEからお知らせを投稿できるようにしています。
- 問い合わせの通知先を二重にします。メールだけだと見落としが起きるため、別の手段にも届く設定にしておくと安心です。
2026年10月時点でも、更新が止まったまま古い料金が残っているサイトは珍しくありません。まず更新できる状態にすることが、作り変えの第一歩だと思っています。現状のサイトを見たうえで草案をお見せすることもできますので、迷う点があればお問い合わせください。


